東京世田谷で女性専用の鍼灸治療院を20年間続けて、6月から故郷である山口にUターンして、新たに鍼灸院を立ち上げてはや3か月。
女性専用といっても、治療環境の条件のためで、男性もご紹介では受け付けていますが、女性専用としている理由は、治療者である私自身が女性であり、患者の身体について、自身の身体をもとに捉える手段において有利であるからです。
女性である私は、やはり男性の身体について、男性治療者よりも、当事者としての立ち位置に立つことが難しいため、どうしても、情報としての知識に頼ることになりますが、女性の場合、当事者として、自分の身体の声を聴くことができ、アドバンテージがあるように感じます。
そして、私の治療院を選択してくださる女性患者さんは、鍼灸治療という、どうしても自身の身体が、治療行為に差異に、治療者の手で触られるということに、抵抗を覚える方が多くおられ、女性としてその気持ちに共感を覚えます。
医療行為において、ジェンダーフリーなのは、建前ですが、しかし、どうしても身体という、当人にとって最もプライベートな領域への侵害である行為において、それぞれの多様な感覚を持ち、デリケートであることは基本にあるように感じます。
これからも気流堂鍼灸治療院は、女性の身体の声に寄り添って、この山口市の地に根ざした治療をしていきたいと思います。